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『 「機能」を編集する、チークの直方体』
〜Kai Kristiansenが構築した、美しきモジュールと可変性〜
家具は、どこまで自由に、そして美しくなれるのか。
デンマークの『Feldballes Møbelfabrik』社製、名匠『Kai Kristiansen(カイ・クリスチャンセン)』 によるユニットキャビネット。
「FMシステム」に代表される彼の設計思想「規格化されたモジュールが生み出す合理性」と、「木工職人の手仕事による温かみ」。その両極が高度に融合した、北欧モダニズムの結晶となっています。
〜暮らしに合わせて「構成」する自由〜
このキャビネットの最大の知性は、内部のフレキシビリティにあります。美しいチークの箱の中に収められた「棚板」と「引き出し(トレイ)」。これらは位置を入れ替えることが可能で、左右どちらにも、あるいは高さも自由にレイアウトを変更できます。
食器を収納する日は棚板をメインに、書類や小物を整理する日はトレイを使いやすい位置へ。
ジュエリーや時計の収納する舞台として。生活の変化に合わせて、家具そのものが形を変えて寄り添う。
「人が家具に合わせる」のではなく「家具が人に合わせる」という、人間中心のデザイン哲学がそこに垣間見えます。
〜指先が記憶する、円形のアイコン〜
高さ395mmという、低く構えたプロポーション。
一般的なサイドテーブルよりも重心が低いため、床座の生活や、ラウンジチェアの傍らで視界を遮ることなく、美しい「余白」を作り出します。天板の縁はわずかに立ち上がり、柔らかな陰影を落とす。
小さな盤面は、飾るオブジェや花器を受け止めるための、最も洗練されたステージと言えるでしょう。
〜奇跡的な「対」との邂逅/カイコウ〜
実は、この家具には運命的なストーリーがあります。
最後の写真に並んでいる、蛇腹扉(タンブール)仕様のキャビネット(UD21045)。
これらはデンマークの同じ邸宅で、長い時を共に過ごしてきた「兄弟」のような存在です。
〜暮らしに寄り添う〜
ある日は、お気に入りの雑貨を飾るギャラリーとして。
またある日は、細々とした日常を整える実用的なチェストとして。
扉を開けるたび、鮮やかなグリーンに心が弾む。
自らの手で機能を編集し、育てていくこのキャビネットが、あなたの暮らしに「整う」という贅沢と、知的な彩りを添えてくれるはずです。
≪メンテナンス:済≫
サンディングを行い、オイル塗装にて仕上げました。
■生産国
デンマーク
■デザイナー
Kai Kristiansen
■メーカー
Feldballes Møbelfabrik
■サイズ 幅855x奥行400x高さ760(mm)
■詳細サイズ
〇オープンスペース(左右共通):幅405x奥行360x高さ466(mm)
〇引出内寸:幅380x奥行332x高さ23(mm)
〇棚板:幅405x奥行355(mm)
※高さ調整可能:68mmピッチで7段階
■素材 チーク
■程度
・デンマーク国内にて実際に使用されていた商品の為、擦り傷・打痕等ございます。
■メンテナンス:済(オイル塗装)
■完成品