閉じる
『空間を編集する、チークの美学』
〜四角から丸へ。変化する脚線美と、1950年代から受け継ぐ拡張する機能美〜
インテリアにおいて「余白」をどうデザインするか。デンマークから届いたこのアノニマスなダイニングテーブルは、北欧モダニズムの洗練された美意識と、人をもてなす豊かな文化が見事に同居した一台だと思う。
このテーブルが作られた1950〜70年代の北欧では、限られた住空間の中で友人や家族を招き、ヒュッケ(心地よい時間)を食事やフィーカ(お茶の時間)を通して共有する文化が大切にされていた。普段は空間を広く保ち、人が集う時だけサッと大きく広げる。当時の合理的で温かな設計思想が、この伸長式テーブルが主流となったルーツであろう。
■ 厳選された木目と、彫刻的な脚線美
視線を惹きつけるのは、天板に描かれた見事な木目だ。厳選されたチーク材の突板を美しく張り合わせることで、まるで一枚のアートピースのような静謐な表情を放っている。
そして、重厚な天板を支える脚部には、建築的なディテールが隠されている。幕板との接合部は凛とした四角形でありながら、床に向かって滑らかに丸みを帯びていくテーパードレッグ。無垢材を立体的に削り出したこの有機的な変化が、家具全体に心地よい緊張感と抜け感を与えている。
■空間を編集する、可変性のレイアウト
普段は幅1300mmの、使いやすい4人掛けのプロポーション。天板の下からサブ天板を引き出せば、片側で1840mm、両側で最大2380mmの広々とした大テーブルへと姿を変える。
特筆すべきは、片側だけを伸ばして使えるという点。伸ばさない方を壁やキッチンカウンターにぴったり寄せて配置すれば、お部屋の動線を確保しつつ、ゆったりとしたワークスペースやディスプレイスペースを生み出すことができる。現代の都市生活における、極めて理にかなった機能美だ。
【週末の昼下がり、光と集う余白を整える】
休日の午後、壁際に寄せて片側だけを広げた、アシンメトリーなダイニング空間。足元には毛足の短いアイボリーのウールラグを敷き、名作チェアとコンテンポラリーなスツールをミックスして並べる。
チークの天板には、モダンなフォルムのマットなフラワーベースに季節の枝物を生け、お気に入りのロースターのコーヒーとアートブックを広げて。
トレンドを取り入れつつも、時代に流されない本質的な美しさを持つ家具。暮らしのシーンに合わせて自在に姿を変えるこの知的な道具が、飾らない日常を美しく編集し、豊かな時間を愉しむための頼もしい舞台となるはず。
≪メンテナンス:前≫
ご注文後に古い塗膜をとり、サンディング・構造チェックを行い、オイル塗装にて仕上げる予定となります。
■購入国
デンマーク
■サイズ 幅1300/1840/2380x奥行900x高さ740(mm)
■詳細サイズ
【脚間】
〇脚間:1100mm
〇床から幕板までの高さ:622mm
■素材 チーク
■仕様 実際に使用されていた商品の為、小傷・小ダコン等はご理解ください。
■メンテナンス:前(オイル塗装)
■完成品 分解不可のため、搬入経路:最低725mmが必要となります。