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『「日常」を美しく編集する、巨匠のシステム』
〜ボーエ・モーエンセンが遺した、FDBモブラーの機能美〜
「家具は、人々の生活の道具であるべきだ」。
デンマークデザインの巨匠、Børge Mogensen(ボーエ・モーエンセン)は生涯を通じてそう語り続けました。
FDB Møbler(デンマーク生活協同組合連合会)の家具部門責任者として、彼が目指したのは、一部の富裕層のためではなく、誰もが使える美しく丈夫な家具。製造を担ったC.M.Madsen社の確かな技術と、モーエンセンの実直な哲学が息づく、Model 232とModel 153の組み合わせとなります。
〜自由に形を変える、二つの個性〜
一見すると大きな一台のキャビネットに見えますが、実は上部のシェルフ(Model 232)と下部のキャビネット(Model 153)は、ただ「載せてある」だけの構造です。
これは決して簡易的なものではなく、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に姿を変えるための、彼なりの回答。
今の住まいでは重ねて壁面の主役に。将来、窓辺にはキャビネットを、書斎にはシェルフをと、別々の場所で使うことも可能です。暮らしに合わせて寄り添う距離感を変えられる、懐の深い家具。
〜チークとオーク、静かなる競演〜
本体には温かみのあるチーク材、床に接する台輪部分にはオーク材を採用しています。
異なる樹種を組み合わせる手法は、デザインに静かなリズムを生み出すモーエンセン特有の美学。経年により飴色に育ったチークと、力強いオークのコントラストは、長年使い込まれてきたビンテージならではの「景色」として、空間に奥行きを与えてくれる。
向かって右側の側面に、日焼けによる色味の濃淡(跡)が見受けられます。
かつて隣に別の家具が置かれていたのか、あるいは窓辺の光を長年浴びてきたのか。
均一ではないそのグラデーションは、この家具が誰かの暮らしの中で長い時を過ごしてきた「証」でもあります。壁際に寄せて馴染ませるもよし、その陰影を歴史の一部として愛でるもよし。新品にはない味わいとして受け止めていただければ幸いです。
〜飾る楽しみと、隠す美学〜
上段にはお気に入りの本やオブジェを並べて、自分らしさを表現するステージに。下段の扉の中には、生活感のある日用品をたっぷりと。
「見せる」と「隠す」を一台で完結できるため、雑多になりがちなリビングも、すっきりと整った印象に変わります。真鍮製の鍵穴が放つ鈍い輝きが、全体の印象をグッと引き締めるアクセントになっています。
〜共に歳を重ねるパートナーとして〜
ある時はリビングの顔として、ある時はそれぞれの部屋で静かに佇む脇役として。
家族構成が変わっても、引越しをしても。
あなたの人生のどのような場面にもフィットし、変わらぬ実直さで暮らしを支え続けてくれる。そんな頼もしいパートナーのような存在になってくれるはずです。
≪メンテナンス前≫
ご注文後にサンディングを行い、オイル塗装にて仕上げます。
※右側の側面に、日焼けによる色味の濃淡(跡)が見受けられます。
■生産国
デンマーク
■デザイナー
Borge Mogensen
■メーカー
C. M. Madsens for FDB mobler
■サイズ 幅1220x奥行450x高さ1605(mm)
■詳細サイズ
【model.A232.キャビネット】 幅1220x奥行450x高さ740(mm)
〇オープンスペース(左右共通):幅565x奥行400x高さ625(mm)
5cmピッチで棚板や引出の高さ調整が可能です。
〇大引出し内寸:幅545x奥行362x高さ90(mm)
〇小引出し内寸:幅545x奥行362x高さ40(mm)
【model.A153.シェルフ】 幅1220x奥行260x高さ865(mm)
〇オープンスペース(左右共通):幅577x奥行242x高さ825(mm)
〇棚板:幅577x奥行242(mm)
25mmピッチで棚板や引出の高さ調整が可能です。
■素材 チーク
■程度 デンマーク国内にて実際に使用されていた商品の為、擦り傷・打痕等ございます。
※右側の側面に、日焼けによる色味の濃淡(跡)が見受けられます。
≪メンテナンス前≫
ご注文後にサンディングを行い、オイル塗装にて仕上げます。