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『 「「機能主義」が描く、美しきAフレーム』
〜Poul VoltherがFDBに残した、小さな建築的構造体〜
家具というよりも、構造力学に基づいた小さな建築のよう。
デンマークの人々のために良質な家具を普及させた組織『 FDB Møbler(FDBモブラー)』。その2代目企画デザイン担当責任者を務めた『Poul Volther(ポール・ヴォルター)』 による、極めて希少なサイドキャビネット。
ボーエ・モーエンセンから受け継がれた「丈夫で、美しく、機能的であること」というFDBの理念。その禁欲的なまでの精神性が、幅615mmというコンパクトな躯体に凝縮されています。
〜重力を分散するかのようなコンストラクション〜
側面から見る構造美。地面から伸びる脚部が、そのまま本体を挟み込むように天板まで貫通する「Aフレーム」構造。脚の上に箱を乗せただけの家具とは一線を画す、この建築的なアプローチにより、華奢なフォルムでありながら揺るぎない剛性を獲得しています。横から見た時の三角形のシルエットは、空間に幾何学的なリズムと、モダニズム特有の知性を刻みます。
〜角を落とす、という優しさ〜
全体は直線的な構成ですが、キャビネット本体の角には、滑らかな「アール(曲面)」処理が施されています。
鋭利な角を排除することで、生活動線における安全性を確保すると同時に、視覚的な圧迫感を軽減する。堅牢な構造の中に、使い手への細やかな配慮(ヒューマニズム)を忍ばせる。これこそが、ヴォルターのデザインが長く愛される所以です。
〜都市生活にフィットする、62cmのモジュール〜
幅615mm、奥行き315mm。
この絶妙なサイズ感は、現代の都市生活における「隙間」を埋めるための最適解です。
上段の小引き出しには鍵やステーショナリーを、下段の引き戸内には書籍やボトルを。
廊下のコンソールとして、あるいはソファサイドの頼れる収納として。
「必要なものを、必要な分だけ」。FDBが目指した慎ましい暮らしの美学が、このサイズに宿っています。
〜暮らしに寄り添う〜
チークの温かみと、計算され尽くした構造美。
廊下の突き当たりに置き、その上にアートを一枚飾る。
ただそれだけで、空間がギャラリーのような静謐な空気に包まれる。
実直なデザイナーが遺したこの「小さな建築」が、あなたの暮らしに規律と美意識をもたらしてくれるはずです。
≪メンテナンス:済≫
サンディングを行い、オイル塗装にて仕上げました。
■生産国
デンマーク
■デザイナー
Poul Volther
■メーカー
FDB Mobler
■サイズ 幅x奥行x高さ(mm)
■詳細サイズ
〇オープンスペース(左右共通):幅405x奥行360x高さ466(mm)
〇引出内寸:幅380x奥行332x高さ23(mm)
〇棚板:幅405x奥行355(mm)
※高さ調整可能:68mmピッチで7段階
■素材 チーク
■程度
・デンマーク国内にて実際に使用されていた商品の為、擦り傷・打痕等ございます。
・スライド扉に補修跡あります。
■メンテナンス:済(オイル塗装)
■完成品