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『ボーエ・モーエンセン--ORESUND サイドボード(チーク×オーク)--』
〜合理性が生んだ、鮮やかな静寂。オーディオと記憶を収める、深い奥行きの舞台〜
■背景と意匠:モーエンセンが辿り着いた、システムの「完成形」
デンマークデザインの巨匠「ボーエ・モーエンセン」が、スウェーデンの「Karl Andersson & Söner」社のために手がけた「ORESUND(エーレスンド)」シリーズ。家具を単体としてではなく、空間を構築する「システム」として捉えた彼の哲学が凝縮された代表作のひとつです。扉に配された深みのあるチーク材と、フレームや脚部に使われた清涼感のあるオーク材。この二つの木材のコントラストが、端正な直線美の中に豊かなリズムと、どんなインテリアにも馴染む寛容さを生み出しています。
■機能とディテール:暮らしを編集する、彩り豊かな収納設計
本品の大きな特徴は、シリーズの中でも珍しい「深い奥行き(540mm)」にあります。扉を開けると現れるのは、北欧ビンテージ特有のヴィヴィッドなイエローとオレンジのトレイ。このトレイは、側面の溝に合わせて位置調整でき、カトラリーや書類、趣味の道具など、収めるものの解像度に合わせて内部を自由に編集できます。チークの落ち着いた佇まいと、扉を開けた瞬間のモダンな色彩の対比。それは、使うたびに心が弾むような、持ち主だけが知る密かな愉しみです。
■生活の解像度:レコードと音、そして愛着を置く場所
奥行きがしっかり確保されているため、現代の生活において「オーディオボード」としての実用性は抜群です。大型のアンプやレコードプレーヤーも、配線を美しく逃がしながら安定して設置することができ、内部にはLPレコードをたっぷりと収納可能。引き戸(スライドドア)仕様のため、開閉時に前方のスペースを塞ぐことがなく、限られたリビング空間でも動線を損ないません。機能に忠実でありながら、置くだけでその場所を「確かな居場所」に変えてしまう。それこそが、モーエンセンの家具が持つ真実の力です。
■この道具がある風景:針を落とし、自分に還るヒュッゲな夕べ
一日の仕事が終わり、部屋の明かりを少し落とす。滑らかな円形の取っ手に指をかけ、静かに扉を滑らせてお気に入りのレコードを取り出す。木肌に触れたときのしっとりとした質感や、トレイを引き出すときの手応え。そのひとつひとつが、せわしない日常に心地よい「句読点」を打ってくれます。
推定1960〜70年代に作られた本個体は、四隅の接合部や木肌に、半世紀の時を旅してきた証としての僅かな痕跡を残しています。「完璧ではないが、美しい」。その時間の重なりを愛おしみながら、好きな音楽に耳を傾けるひとときこそ、明日を丁寧に生きるための「ヒュッゲ(Hygge)」な時間となるはずです。
【メンテナンス:済】
古い塗装を除去後にサンディングを行い、オイル塗装にて仕上げました。
■生産国
スウェーデン
■デザイナー
Børge Mogensen
■メーカー
Karl Andersson & Söner
■サイズ 幅1350x奥行540x高さ820(mm)
■サイズ詳細
〇オープンスペース内寸(共通):幅630x奥行485x高さ544(mm)
〇小引出(オレンジ):幅605x奥行440x高さ35(mm)
〇大引出(イエロー):幅605x奥行440x高さ75(mm)
※各引出は、45mmピッチで12段階の高さ調整可能です。
■素材 扉:チーク 本体:オーク
■程度 実際に使用されていた商品の為、擦り傷・打痕等ございます。
■完成品
■メンテナンス:済(オイル塗装)