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『異素材が編む、有機的なコンパス』
〜Soren Rasmussenが遺した、チークとラタンの美しい構造〜
デンマークのデザイナー『Soren Rasmussen(ソーレン・ラスムッセン)』 によるサイドテーブル。
一見して目を奪われるのは、その独創的なフォルムバランス。天板の重厚感を、軽やかなラタンの棚板と、建築的なコンパスレッグが支える。「重」と「軽」、「面」と「線」。相反する要素が高度に統合された、ミッドセンチュリー期の隠れた名作となります。
〜 空間を切り取る、コンパスレッグの造形〜
この作品の象徴とも言える逆V字の「コンパスレッグ」。
しかし、単なる直線ではありません。角を丁寧に削り落とし、丸みを持たせた有機的なラインが、構造体としての強さを保ちつつ、空間に柔らかな印象を与えています。
横から見た時の「A」の字のシルエットは、それだけで一つのグラフィックのような美しさを放ちます。
〜指先が愛でる、縁のディテール〜
天板や側板の縁には、わずかに立ち上がりを持たせた滑らかなアール加工が施されています。
これは物が落ちるのを防ぐ機能的な役割を果たすと同時に、全体を優しく縁取るデザイン上のアクセント。コロンとした愛らしい取っ手とともに、思わず指で撫でたくなるような、木工職人の温かな手仕事が息づいています。
〜視線が抜ける、ラタンのシェルフ〜
下段に設けられたのは、細かく編み込まれたラタン(籐)の棚板。
チークという濃密な素材の中に、ラタンの「抜け感」を取り入れることで、家具全体の印象を軽やかに仕上げています。読みかけの雑誌を置いても、編み目から覗く景色が、雑多な印象を消し去ってくれるでしょう。
〜暮らしに寄り添う〜
休日の午後、ラタンの棚にお気に入りの画集を置いて、引き出しには大切な手紙をしまう。
夕暮れ時、テーブルランプを点けると、ラタンの編み目が床に美しい影のレースを描き出す。
機能的な美しさと、人の手に馴染む優しさ。
この小さな家具が、あなたの日々の時間を豊かに紡いでいきます。
≪メンテナンス:済み≫
木部はサンディングを行い、オイル塗装にて仕上げました。
■生産国
デンマーク
■デザイナー
Soren Rasmussen
■サイズ 幅480x奥行310x高さ600(mm)
■詳細サイズ
〇引出内寸:幅400x奥行245x高さ55(mm)
■素材 チーク&ラタン
■程度 デンマーク国内にて実際に使用されていた商品の為、擦り傷・打痕等ございます。
■メンテナンス:済み(オイル塗装)
■完成品